進行中の調査研究

医療人材の育成・確保に関する研究委員会Ⅱ

(研究期間)
2009年10月1日~2011年3月31日

 ※連合総研・同志社大学ITEC共同研究プロジェクト

(テーマ・目的)

 「研究交流に関する覚書」(2008年6月6日)を締結した同志社大学技術・企業・国際競争力研究センター(略称:同志社大学ITEC)と共同して、2008年度には「医療人材(看護師)に関する研究Ⅰ」を行った。連合総研内に医療関連労働組合、看護協会、学識者およびITEC研究者からなる「医療人材研究委員会」を設置し、委員の報告、ITEC研究者の研究報告、医師、看護医療研究者からの看護師問題に関する研究報告等を受けて討議した。この討議を踏まえて、主査が総括論文、委員が委員論文を執筆し研究報告書をまとめている。
これを受けて、2009年度のITECとの共同研究では、「医療人材に関する研究Ⅱ」を研究テーマとして進め、主として急性期医療病院における医師、看護師等のチーム医療の現状と労働条件、人手不足問題に焦点をあて、病院医療における医療人材の労働条件の現状と問題点を分析し、病院医療における適切な人材の確保・育成問題について改善提言を行う。前半期では、医療人材を取り巻く現状分析を行う。具体的には、各委員から出された様々な「今」の課題、続いて「将来」の課題について、それぞれの課題の第一人者から意見聴取、或いは必要に応じて現地調査を行う。それらの活動を通して、「今」および「将来」の課題の原因と、「今」と「将来」の課題、およびその原因の相互関連性を明らかにする。ここでは「今」の課題を、現在すでに社会的に大きな影響を与えている課題と定義し、「将来」の課題については、今後早ければ5年、遅くとも10年以内に具体的な対策を必要とする課題と定義する。この分析結果を受けて後半期では、「今」および「将来」の課題に対して、それらの共通原因に迫る根本的な対策の検討(どのような対策があり得るか、それぞれのメリット&デメリット、およびコスト&ベネフィット)と最終的な政策提言のとりまとめを行う。具体的な「今」の課題としては、医師、看護師の高負荷労働、医師・看護師不足の背景にある医療人材市場の制約、医療人材の派遣の広がりに伴い拡大する提供される医療の質への不安、医療人材不足対策としてのチーム医療実現を阻害する制度と運用における制約、医療と介護をシームレスに提供することを阻む制度面と運用上の問題点等について取り上げる。また「将来」の課題としては、高齢化慢性疾患時代の介護・医療ニーズに対応できる地域医療・介護セイフティネットワークの欠如、同様にそのような将来日本の医療、介護ニーズに対応できるチーム医療の職務分業の姿と、それを実現するための制度構築の遅れ等について考える。
運営主体としては、初年度同様に連合総研内に「医療人材研究委員会」を設置し、ITEC研究者、医療関係研究者、医療関連労働組合などを委員に選任し、病院関係者のヒアリング調査、ITECの調査結果の検討会などを中心に調査研究を進め、最終的には出版物の形で提言をまとめるものとする。

(委員会構成)
主査 中田喜文    同志社大学技術・企業・国際競争力研究センター(ITEC)センター長、同志社大学大学院総合政策科学研究科教授
委員 田中幸子     山形大学医学部教授
    長谷川敏彦 日本医科大学医療管理学教室主任教授
    切東喜久夫 全心会理事長
    小川 忍     日本看護協会常任理事
    伊藤彰久     連合生活福祉局次長
    篠原國造    ヘルスケア労協事務局長、全済生会労働組合書記長、連合医療・福祉部門連絡会委員
    鈴木崇文     自治労総合政治政策局衛生医療局長
オブザーバー  赤池 学  日本医科大学医療管理学教室研究員
          宮崎 悟  同志社大学技術・企業・国際競争力研究センター特別研究員
事務局 龍井葉二 連合総研副所長
     高島雅子 連合総研研究員☆
       宮崎由佳 連合総研研究員