進行中の調査研究

外国人労働者問題に関する調査研究委員会

(研究期間)
2008年10月1日~2010年9月30日

(テーマ・目的)
 外国人労働者数は2006年には厚生労働省推計で92.5万人(不法残留者を含む)と、「出入国管理及び難民認定法」(入管法)が改正された1990年以来16年間で3.6倍に増加している。
 外国人労働者問題は、1985年のプラザ合意以降の急速に円高が進むなか議論が活発化した。1990年代に入ると、長期不況にもかかわらずその数は増加し、同時に、賃金水準の低下もあって滞在期間が長期化することで家族の呼び寄せへとつながり、定住化の傾向が見られ、新しい局面に入ったと言われている。
 ここ数年は、サービス分野における貿易の自由化という動きの中で、FTA/EPAの交渉において、ASEAN諸国との間で、看護師・介護士の受け入れについて議論が展開されている。一方で、国内においては、研修・技能実習制度の悪用から人権問題に発展するケースが報道されるなど制度の見直しが指摘されるようになっている。また、世界経済危機の影響によって国内経済が悪化をたどる中、非正規労働者として雇用される外国人労働者の失業問題が取り上げられている。
 外国人労働者の受け入れについては、いわゆる単純労働に関して、少子高齢化社会への対応や受け入れに伴う社会的コストなど、積極的受け入れ論と慎重論をめぐって政治的な課題となっている。世界に目を転じると、グローバル競争の視点から、単純労働の受け入れを制限する一方、技術者などの高度人材を確保する「選別的受け入れ」策を採る傾向にあるとされる。
 こうした状況を踏まえつつ、当研究委員会では、外国人労働者自身の実態把握に重点を置き、「社会的包摂」の観点から、滞在期間の長期化あるいは定住化に伴って生じる諸問題を分析し、今後の政策につなげていくこととする。なお、外国人労働者の集住地域や支援団体等のヒアリング調査を実施し、現在日本に居住している外国人労働者の雇用・生活の実態を把握する。

(委員会構成)
  主 査: 鈴木  宏昌   早稲田大学商学部教授 
  委 員: 天畠  一郎    芝浦工業大学教育支援センター特別任用講師
        ウラノ エジソン 一橋大学フェアレイバー研究教育センター共同推進者
       上林 千恵子   法政大学社会学部教授
       竹ノ下 弘久   静岡大学人文学部准教授
       濱口  桂一郎     JILPT統括研究員
       首藤(杉田)佳世  早稲田大学大学院
  オブザーバー:
             密田    義人      自治労組織拡大局長
       竹詰   仁   連合生活福祉局次長
       漆原   肇   連合雇用法制対策局部長
       橋本  由紀   東京大学大学院
  事務局: 高島 雅子     連合総研研究員
        宮崎 由佳  連合総研研究員 ☆
        麻生 裕子  連合総研主任研究員
(その他)
  報告書発刊予定 2010年秋頃